屋外飼育
危険しかない
暖かい日差しを浴びて思う存分走り回り、青々と生い茂るチモシーを好きな時に好きなだけ食べ好きなだけ土と戯れるという良い所をイメージを膨らませて破裂限界まで膨らませると絵本の世界のように素晴らしいのが屋外飼育です。
ですが実際は、モルちゃんにとって外の世界は危険しかありません。
最初に書いた事は、あくまでも理想でこうだったらいいなぁと言う物であり現実ではまずありえません。
ビックリするくらいの好条件が揃いお金に余裕が無い限り屋外飼育をするのは無理です。
モルちゃんの事にあまり詳しくない方だと「学校とか動物園は外で飼ってるなら家でも外で飼えるんじゃない?」と思うかも知れませんが動物園や学校と同じ条件を揃えようとするのは、一般家庭ではかなり難しいので諦めて下さい。
モルを狙う生き物
どんな生き物がいるかは、地域により異なりますが主に注意すべきは野良猫・カラスの2種類です。
この2種類は、大体全国どこでもいると思うので仮に屋外で飼育をしたい場合は絶対に対策をしなければなりません。
勿論他の動物の対策も忘れないようにして下さい。
- 野良猫
野良猫はもうイメージど真ん中モルちゃんを食べます。
猫がネズミを捕って食べているイメージは容易に出来ると思います。
お腹が空いた野良猫がモルちゃんを発見!もう答えは出ています。はい食べられますね - カラス
カラスが小動物を捕食するイメージがわかない方もいるかもしれませんが、カラスはモルちゃんを食べます。
しかも嘴で突っついて捕食するのでもし見てしまうと一生モノのトラウマ間違い無しです。
屋外で飼育して、カラス対策をしないでいると想像を絶する現場を見る事になる可能性大です。
この他にも自分の住んでいる地域に生息している肉食・雑食性の動物に捕食されないように対策をしてあげる必要があります。
管理人の個人的な意見ですが、イタチ科の動物が出てくる地域での屋外飼育は絶対に避けるべきです。
管理人は山ばかりの地域で生まれ育ちましたが小動物に対して最も危険なのは、野良猫でもなくカラスでもないイタチ科の動物だと感じています。
イタチはネズミ駆除の為に導入される事があるほどネズミに対しては圧倒的優位に立つことが出来ます。
チョコチョコと動き回るネズミVS動きが遅く肉付きの良いモルモット
あなたがイタチならどちらを優先的に食べようと思いますか?
どうしても屋外飼育をしなければならない場合捕食動物に対して万全の対策をしてあげて下さい。
日本の気候は地獄
- 夏の晴れた気持ちのいい青空の下をプイプイ鳴きながら歩いていたらさぞ可愛いでしょうね!
それは幻想です。
実際は、そんなに晴れていたらモルちゃんは暑くて外に出ていられません。 - 雪の上をポップコーンジャンプしていたらさぞ可愛いでしょうね!
またもや幻想です。
実際は、雪が降るような寒さでモルちゃんが外を歩いていたら死んでしまいます。 - 雨が降り大きな葉っぱの下で雨宿りしていたらさぞ可愛いでしょうね!
残念これも幻想です。
雨が降っているのに好き好んで出歩いている動物はまずいません。
日本の気候、特に夏の暑さ・冬の寒さはモルちゃんにはとても耐えられるものではありません。
モルちゃんが生きていける限界の温度は下限10℃上限30℃前後だと言われています。
日本の夏は30℃以上になります。
日本の冬も多くの地域で10℃以下になります。
何の対策もしていない屋外飼育では一年も生きられません。
屋外飼育をどうしてもしなければならない場合は、必ず温度管理をしてあげて下さい。
寂しいです...
モルモットは、本来群れで暮らす生き物です。
モルモットを単独飼育してはいけないという法律がある国があるくらい寂しがり屋さんです。
屋外で飼育する場合も単独で飼育するよりは複数で飼育する方が良いと思います。
ただでさえ屋外のストレスが多い中でくらしていて独りぼっちだとモルちゃんが感じるストレスはかなりの物になります。
プイプイお話が出来る友達がいればそのストレスも多少は和らげることが出来るはずです。
そしてお友達をお迎えしたら多頭飼育になります、単独飼育よりも必要な飼育スペースも広く必要になります。
屋外飼育のハードルは上がる一方ですね。
病気に気を付けろ!
何という事でしょう!野鼠とモルモットの間に固い絆が生まれ仲良く暮らしているでは無いですか!
実際にあったらとてもとてもカワイイ光景で見ただけで癒される事間違いなしですね。
ですが実際にこうなったら即獣医何の元へGO!!
可愛い見た目とは裏腹に、野生のネズミはどんな病気を持っているか分かったもんじゃありません。
仲良く暮らしていなくてもモルちゃんの生活スペースの近くに野鼠が現れた時点でOUTです。
屋外飼育を中止し近くに寄り付かないよう万全の対策を施してあげて下さい。
ついでに動物病院へ行き病気になっていないか検査してもらって下さい。
屋外飼育も出来ない事は無い
散々屋外飼育の事を否定してきましたが屋外飼育が完全に不可能なわけでは無く出来ない事も無いです。
条件として
・野生動物が絶対に近づかないよう完璧な対策を取ることが出来る。
・単独飼育では無くある程度の頭数で多頭飼育で飼育する。
・複数のモルちゃんがいても問題の無いスペースを飼育場として用意する。
・春夏秋冬全てにおいてモルちゃんが快適に過ごす事の出来る小屋を用意してあげる。
・コンクリートやアスファルトでは無く土の地面を用意してあげる。
・複数のモルちゃんが同時に病気になってもしっかりと治療できる金銭的余裕を持っている。
など様々な条件をクリアして初めて屋外飼育にチャレンジしようかどうするか考えることが出来ます。
正直ここまでして屋外飼育にこだわる必要性は皆無です。
学校の飼育動物や動物園は、これらの条件をクリアしているからこそ屋外で飼育をすることが出来るのです。
個人でこれだけの条件をクリアしてモルちゃんを屋外で飼育するのは難しいです。
公益社団法人東京獣医師会HPより抜粋
1.学校でのモルモット飼育の留意点(モルモットはアンデス山脈原産の動物・適温は20℃)
冬の飼い方・冬の寒さで死なせないために
モルモットは低温や高温に弱いため、室外の飼育舎での飼育は困難である。 室内でケージ飼いをすることを推奨する。
夜は、床からの冷気に当たらないように、ケージを完全に包んだ防寒が必要。
2024/9/17 修正・追記