モルモットの【前歯アタック】について
前歯アタックとは?
前歯アタックとは、単純に勢いよく前歯をぶつけてくる事です。
「噛む」との違いは、前歯を当ててダメージを与える事が成功したらその場から大体の場合すぐモルが距離をとる所です。
噛みに来ている時は、ボクシングで言うとインファイトでバチバチに殴り合う状態です。
対して前歯アタックはアウトボクサーです。
ある程度距離を取り隙を見てバッと前歯を当ててまたすぐ安全な距離に戻り隙を見てまた前歯を当ててきます。
噛まれる時と違い血が出るほどダメージを受ける事は少なく基本的に「いてっ!」位で済みます。
稀に流血する時もありますが、基本的には酷くても薄っすら血が滲むくらいで済みます。
前歯アタックをされた時は、血が出ていなれば当てられたところを消毒用のアルコールティッシュでチョチョイと拭いておけばOKです。
※個人差があるので前歯に絶対の自信を持つ強いモルの場合、前歯アタックでも毎回血を見る事にもなる可能性はあります。
前歯アタックの原因
前歯アタックの原因は色々とありますが大概の事原因は下記に書かれている事です。
前歯アタックマスター
噛むのはナンセンス!ヒット&アウェイこそ最強!
隙を見つけたら即アタック!
絶対勝てない相手にも果敢に挑む凄い奴。
取り合えずアタックしてから考えるがモットー。
アタック後に血が出ているのを見ると申し訳ない顔をしながら
そそくさと近寄り薬をヌリヌリして帰っていく...
憧れの妖怪は「かまいたち」気が付いたらアタックされているという状態が目標。
前歯アタックマスターにも解説をしてもらいます。
ビックリした!
モルちゃんが驚いた際に反射的に前歯アタックをされてしまう事が恐らく最も多いです。
モルちゃんを撫でようとした時に、モルちゃんがボケ~っとしていて手に気づいておらず悪気なく驚かせてしまった場合などに前歯アタックをしてくるというパターンが最多前歯アタック賞です。
他にも「チモシーに夢中で」「おやつに夢中で」「虚空の空間に何かを見つけている最中」などモルちゃんが飼い主に気付かない気を抜いている時に「触ろうとする」「近くに手を持って行く」とモルちゃんがビックリして反射的に前歯アタックしてしまうという事があります。
モルちゃんの近くに手を持って行くときはモルちゃんの少し手前で手を振るなどして手の存在を認識してもらう事で前歯アタックの確立を減らせます。
ビックリしたからアタック!
僕たちはビビりなんだからそもそも驚かせるなよ!
時と場合によっちゃ驚いただけで死ぬぞ!
単純に邪魔
飼い主の事を若干下に見ている傾向が強いモルちゃんだとこれが原因で噛まれる事が多いです。
部屋んぽの最中にモルちゃんの進行方向に脚があって邪魔など理不尽な理由でやられる事が多いです。
ご飯を交換している最中・チモシーの補充の最中・撫でようとして・モルちゃんの前をちょっと横切ろうとしてなど前歯アタックをやられるパターンは他の理由と比べても多いです。
この原因の場合は、モルちゃんが遠くにいてもワザワザ飼い主に近寄ってきてアタックして去っていくという通り魔的な事もあるので、部屋んぽの最中は特に油断できません。
モルちゃんに優しくする事はとても大事ですが、何でもかんでも許していると舐められて下に見られてしまう事もあります。
前歯アタックをされても毅然とした態度で多少噛まれても動じずにどっしりと構えて飼い主の風格を常に漂わせていましょう。
邪魔だからアタック!
飼い主?知ったこっちゃねぇ序列が下のくせに邪魔するな!
前歯アタックでひるむ雑魚助が!
なんじゃいこの野郎!
嫌なことがあると前歯アタックでその意志を伝えてくる場合があります。
モルちゃんが嫌がる事をついつい悪気が無くやってしまっている時に恐らくモルちゃんは何かしらのサインを出しているとは思いますが、飼い主がそれに気づけなかった時に「もう辛抱ならん!」となったモルちゃんが前歯アタックという手段に打って出ます。
基本的には、前歯アッタクの前に鳴き声や仕草で不快サインを出している事が多いので、そのサインを見逃さないようにモルちゃんの様子をよく見て接するようにして下さい。
※稀ですが鳴き声や仕草無しで前振りなく嫌なことに対していきなり前歯アタックをしてくる子もいます。
ですがモルちゃんをよく見てると何となく「前歯アタックして来るな」と察する事が出来るようになります。
してきそうと感じたら一旦手を引いてモルちゃんが落ち着いてから作業をする事をお勧めします。
うざったいからアタック!
グルグル鳴いてやっても気づかなかったそっちが悪い!
しっかりと様子を見ておけ!
おっかねぇ
お迎えしたばかりの子は、この理由で前歯アタックをしてくる事が多いです。
まだ人間の事をよく理解できていないので、何をされるか理解できない恐怖心から前歯アタックをしてしまいます。
お迎えして日が浅い子には、ゆっくりと徐々に人間に慣れて貰う事が大事です。
無理に距離を縮めようとするとモルモットは離れて行ってしまう事が多いです。
あくまでもモルモット側から人間に寄って来てくれるのを待つようにしましょう。
慣れてくれば前歯アタックの回数も減り理由も別の物になっていきます。
おっかねぇからアタック!
大体人間って何なの!デカくて怖い!
慣れればそんなんでも無いけど慣れるまでは「食われる」って感想しか出てこねぇ!
前歯アタックをされないために
前歯アタックの原因の大半は「不意に現れた事に驚いて」反射的にアタックしてしまう事です。
それを防止する為にモルちゃんがボケーッとしている時は、まず最初にモルちゃんの視界の中に入る事です。
視界の中に入ったら少し手を動かしたりして「ここにいるよ」としっかりアピールをしてから、モルちゃんの近くに手を持って行く事で前歯アタックを食らう可能性を減らす事が出来ます。
※究極にボケーッとしているモルちゃんには、いくら手を振っても無意味な場合があるので名前を呼んであげたりしてこちらに気付くようにしてあげて下さい。
来るって知ってれば大丈夫!
しっかりと存在をアピールしてから触ってね!
いくらこちらの存在をアピールしてもアタックされる・むしろアピールするとアタックされやすい
そんな時は前歯アタックを食らっても一切ひるまない強い心が大事になってきます。
前歯アタックを食らって手を引っ込める・怯むという動作をすると、モルちゃんは「前歯アタックをすれば引っ込む弱い奴」と学習してしまいます。
一度学習した概念を引っ繰り返すには、時間が掛かるかもしれませんがこれからは前歯アタックをされてもなるべく怯まず毅然とした態度で接しましょう。
今までは事あるごとに前歯アタックで飼い主に言う事を聞かせてきた荒くれモルちゃんでも、一切怯まなければそのうち前歯アタックをしても意味が無いと学習して前歯アタックをしてこなくなる事が多いです。
※本当に嫌がっている時の前歯アタックは、大人しく手を引っ込めてあげて下さい。
前歯アタックをして効果があるからやっちゃうんだよね!
効果が無い事をするほど馬鹿じゃないよ
上記2つ(しっかりとアピールする・怯まない)を守れば前歯アタックされる可能性を大幅に減らせると思います。
案外しっかりと人を見てる?
管理人宅では、1匹だけ前歯アタックをする子がいます。
ですがこの子は管理人に対しては、絶対に前歯アタックをしません。が嫁さんには事あるごとに前歯アタックをしています。
例えばチモシーを交換するタイミングで、管理人はアタックされず嫁さんは高確率でアタックされます。
水を交換する時も掃除をする時も変わらず人によって態度を変えます。
挙句の果てには部屋んぽ中に嫁さんを見つけるとわざわざ近寄って前歯アタックだけして去っていくという事もあるそうです。
※部屋んぽ中の事は、実際に見たわけではなく後から聞いた出来事です。
この子は管理人が同じ室内にいるととてもいい子にプイプイ鳴きながら歩き回って部屋んぽしているのですが、管理人の姿が見えなくなると嫁さんに前歯アタックをしてケージ前に置いてある専用座布団に座って「僕がボスだ!」という目をしてからもう一度部屋んぽを再開するそうです。
何故こうまで人によって態度が違うか考えてみた所、嫁さんはお迎えして間もないタイミングで何度か前歯アタックを食らってその度に手を引っ込めてしいました。
対して管理人は全く怯まずいくらアタックされても無視していました。
恐らくこの時の態度が原因ではないかと思います。
というよりそれ以外に、この子の前歯アタックに対しては接し方に違いが無かったので消去法でこれが原因だろうとなりました。
ここまで来るとちょっと面白いので一体どこで人間を見分けて前歯アタックする・しないを決めているのか確かめたくなったので実験をしてみました。
※実験中嫁さんがアタックされる時は基本的に管理人はモルモットから見えない位置にいます。
※姿が見えない時は、スマホをビデオ通話状態にして様子を確認できるようにしています。
- 手をグーにして近づけてみる(姿は見えている・声がけ有)
- 手をグーにして近づける(姿は見えている・声がけ無)
- 手をグーにして近づける(姿は見えている・声がけは逆※嫁さんの時に管理人が名前を呼ぶ)
- 毛布から手だけ出した状態(姿は見えない・声がけ有)
- 毛布から手だけ出した状態(姿は見えない・声がけ無)
- 毛布から手だけ出した状態(姿は見えない・声がけ逆)
- 匂いを嗅いだら即座に手を入れ替え
管理人 | 嫁さん | |
1 | アタックされず | アタックされる |
2 | アタックされず | アタックされる |
3 | アタックされず | 迷ってからアタックされる |
4 | アタックされず | アタックされる |
5 | アタックされず | 迷ってからアタックされる |
6 | アタックされず | 迷った末にアタックされず |
7 | アタックされず | アタックされず |
こんな感じの結果になりました。
声がけがあるか無いかで最初の対応が変わってくる印象が強かったです。
最初に声だけ聴いて大まかに判断してその後匂いを嗅いでアタックするかどうか決めているような感じでした。
迷った時や嫁さんがアタックされなかった時の様子は以下の通りです。
手をグーにして近づける(姿は見えている・声がけは逆※嫁さんの時に管理人が名前を呼ぶ)
管 匂いを嗅いでいる最中に嫁さんに名前を呼ばれましたがそのまま手の中に入ってきて「はよ撫でてや!」という目で見てくる
嫁 匂いを嗅いでいる途中に管理人が名前を呼んだので少し迷っていましたが結局はアタックする
毛布から手だけ出した状態(姿は見えない・声がけ無)
管 匂いを嗅いでそのまま何事も無かったように部屋んぽ再開
嫁 匂いを嗅いで少し迷っていた様子でしたが一旦距離を取ってからアタックして颯爽とさっていく
毛布から手だけ出した状態(姿は見えない・声がけ逆)
管 匂いを嗅いだ後に嫁さんに名前を連呼されてもう一度匂いを嗅ぎに来ましたが結局アタックせず部屋んぽ再開
嫁 匂いを嗅いでる最中に管理人が名前を呼んだら少しの間フリーズしてからアタックせず部屋んぽ再開
匂いを嗅いだら即座に手を入れ替え
管 特に動じず管理人をじーっと見てくる
嫁 一瞬アタックする動作を見せたがアタックせず、管理人をじーっとみてくる
結果的にモルモットは、視覚は勿論ですが聴覚と嗅覚も判断材料として強く使っている様子でした。
人間が思っているよりも、モルモットはしっかりと人を見て嗅いで聴いて判断しているという事が分かりました。
優しくするのはとても大事ですが甘やかしすぎるのは、よくありません。
始めてモルちゃんをお迎えする人はここの線引きが難しいですが、モルモットの様子をよく観察し甘やかさないように注意しましょう。