モルモットの切り傷

お医者さん

切り傷どんな病気(怪我)?

人間と同じです。
パックリ大きく切ってしまう事はそうそうないですが一応それも切り傷のうちの一つだと思って下さい。
モルちゃん達は基本的に自前の毛皮に覆われているので切り傷を負う事は人間減よりも大分少ないです。
※スキニーちゃんなどは他の子に比べて皮膚が丸出しなので怪我をしやすいので注意が必要です。
傷の大きさにもよりますが気が付いたらカサブタが出来ていて治っているというパターンが多いです。
感染症の心配もあるので見つけたら一応獣医さんで診て貰い薬を貰っておくのが良いかと思います。

切り傷の症状は?

切り傷の時に出てくる症状は様々な物があります。
下にまとめた症状以外にも切り傷の症状はあるかと思いますが、大体の子は下の症状が出てくると思います。
気になるような事があれば早め早めの動物病院での診察をお勧めします。
病院に行って「何も異常が無い」と診断されてもがっかりしないで下さい健康が一番大事なんですから!
※下に書いてある事が全く当てはまらない子ももしかしたらいるかもしれませんので病院での定期的な健康診断を受ける事をお勧めします。

  • 血が出ている
    切れているので傷口から血が出てきます。
    軽い切り傷程度だと正直血が出ている事に気づくのは毎日の健康チェックの時くらいです。
    歩いていて血が滴り落ちる場合は結構大きな傷を負っている可能性があるので獣医さんに連れていく事をお勧めします。
  • 歩き方がおかしい
    傷口が痛くそれを庇うようにして歩くので歩き方がいつもと違くなります。
    歩き方に異常が出る場合は即時に、病院へ行って診察してもらって下さい。
  • 体の一部分だけ舐めまくる
    モルちゃんなりに頭を使って治療しようとして舐めます。
    いつもは濡れていない場所が濡れていたり、一部分だけ毛並みが乱れている時はその部分の毛をめくって皮膚をチェックしてあげて下さい。
  • 体を掻く時に鳴く
    何時ものように体を後ろ足でカキカキカキカキしている時にピー!キー!など、何時もと違う声が聞こえたら確認してあげて下さい。
    爪が伸びて体を引っ搔いてしまった可能性があります。
    爪の長さもチェックして伸びていたら切ってあげて下さい。
  • 動かない
    傷口が痛くあまり動かなくなります。
    部屋んぽも出たがらず小屋の中で大人しくしているようになります。
  • 食欲が無い
    全ての病気・怪我に共通して言える事ですがあまり物を食べなくなります。
    切り傷の場合はご飯の場所まで行くのが億劫になっている・傷の痛みによるストレスなどにより、あまり物を食べなくなります。
    基本脳みその9割は、食べ物の事を考えているモルちゃんが食べなくなるのは異常事態です。
    食欲が無い場合は、他に異常が無くとも一度病院で診て貰う事をお勧めします。

切り傷の治療方法は?

病院に連れて行くまでの血の止め方・治療の方法

※明らかに自宅での応急処置でどうにも出来ないレベルの出血や傷の深さの場合は、急いで獣医さんに連れて行き診て貰いましょう。

  • まず最初に傷の大きさを確認する必要があります
    その為にモルちゃんには取り合えず落ち着いてもらう必要があります、という訳で一番好きな野菜・果物で気を引きましょう。
    大体の子は食べ物に夢中になるのでその隙に傷の具合を確認しましょう。
  • 落ち着いてくれたら傷の具合をよく確認します
    傷の大きさ・深さ・まだ血が出ているのか・汚れは付いているのかを確認します。
    軽い傷であれば取り合えず傷口周辺を清潔で乾いた状態に保ちながら病院に連れて行き診て貰いましょう。
    汚れが付いている場合は汚れを落としてあげる必要があります。
  • 汚れを落とすために・清潔な状態にするために生理食塩水を作ります
    生理食塩水は簡単に説明すると1Lの水に対して9gの塩を溶かした液体の事です。
    作り方は一度煮沸した水に量に応じた塩を混ぜてあげればOKです。
    ※モルちゃん用だと多分500mlもあれば十分傷口を綺麗に出来るか思います。
  • 用意した生理食塩水で傷口を綺麗にしてあげる
    野菜などを夢中で貪り食うモルちゃんの集中を途切れさせないように素早く確実に綺麗にしていきましょう。
    スポイトやシリンジがあると傷口にピンポイントで生理食塩水を当てれます。
    そんなものない!という場合はガーゼや綿棒などに生理食塩水をよく染み込ませて傷口に優しくポンポンと当てて綺麗にしてあげて下さい。
  • まだ血が出ている場合は止血をしてあげましょう。
    ガーゼや清潔なタオルを使って圧迫止血をしてあげます。
    人間にやるような力で抑えると別の怪我の原因になるので優しく抑えてあげるようにして下さい。
    大体3~5分程抑えたら一度様子を見て血が止まっているか確認してあげて下さい。
  • 獣医さんにGO!
    血が止まったら獣医さんに連れて行き診て貰いましょう。
    感染症などの心配もあるので小さい傷でも念のため獣医さんで診て貰う事をお勧めします。
    獣医さんにはいつ・どうして傷を負ってしまったのかなるべく詳細に伝えるようにしましょう。
    怪我の原因によっては傷の治療と同時に原因となった事に対する治療が必要になる事があります。

獣医さんでの治療

症状により治療法も変わってくるかと思いますが傷口を消毒して塗薬や飲み薬などを貰うのが一般的な切り傷の治療方法になるかと思います。
何らかの理由でかなり大きくパックリと切れている場合は、縫って傷口を塞ぐ必要が出てきます。

傷が大きくて縫合が必要な場合は、治療中に暴れないように鎮静剤か麻酔を掛けて縫合する事になるかと思われます。
モルモットにとって麻酔は体への負担がとても大きく、同意書を書く事になるかと思います。
「こんな事で同意書って...」と思うかも知れませんが麻酔は、とてもリスクの高い事です。
切り傷が原因で一生のお別れ何て事の無いようにモルちゃんの体調や動きに十分に気を付けましょう。

縫合した場合は、数日~数週間で抜糸&経過観察で病院に行く必要があります。
ストロングスタイルなモルちゃんは、傷口を自分でいじって抜糸をしますが傷の経過は獣医さんに診て貰う必要があるので糸が無いからと言って診察をすっぽかすのはやめましょう。

病院から帰って来てのケア

体重を計れるようならば計測してしっかりと食べれているかの確認をして下さい。
ウンチ・オシッコをちゃんとしているかどうか健康なウンチ・オシッコかを確認してあげて下さい

  • 獣医さんから渡された薬を忘れず与える・塗るようにして下さい。
    塗り薬を渡された場合は、獣医さんに塗り方・一度に塗る量・塗るタイミングなどをよく聞いておき指示通りに塗ってあげるようにして下さい。
    飲み薬を貰った場合も与える量・一日何回与える必要があるのかをよく聞いておき、与える量は特に間違えないようにして薬をあげるようにして下さい。
  • 可能であれば服を着させて傷口を引っ掻かないようにしてあげる。
    服を着させることで傷口を隠して毛づくろいなどの時に引っ掻くのを防止します。
    無理に服を着させているとそれが原因でストレスが掛かり悪化してしまう・傷口に服が当たって逆効果になる事もあるので注意が必要です。
    出来れば獣医さんで包帯を巻いてもらうなどしてもらった方が良いかと思います。
  • 爪の長さをチェックする
    毛づくろいの時に爪が伸びていると体を引っ掻いて切ってしまう事があります。
    せっかく治療しても原因を潰さない限りまた切ってしまう可能性があるので、2週に一度はチェックして伸びていれば切ってあげるようにして下さい。
    治療をする際爪の長さも診て貰い長ければ切ってもらう事をお勧めします。
  • 縫っている場合は糸の有無を確認する
    とにかく体にある異物が気になってしょうがない!という子も多いです。
    セルフ抜糸をする子もいるので心配な時は、獣医さんに言ってエリザベスカラーを付けてもらって下さい。

切り傷の原因は?

切り傷の原因は色々ありますがその中でも多いのは、モルモット同士の喧嘩だと思います。
ファンタジーでポテポテボディの可愛い奴らですがやる時はやる奴らです。
何時もは、とっても仲良しでも、ふとした拍子に喧嘩を始める事も少なくありません。
相手に怪我を負わせてしまう喧嘩は、そこまで高頻度でやるもんじゃないですが当たり所が悪かったりするとご自慢の前歯で相手を切り裂きます。
いきなり激しい喧嘩になる事はそうそうないので喧嘩の前兆を察知したらいち早く飼い主が仲裁に入ってあげて下さい。

切り傷の原因で喧嘩と同じくらい多いのは爪の伸びすぎ(切りたての爪)です。
爪が伸び過ぎていると毛づくろいの時に爪の先っぽが体を引っ掻いてしまう事があります。
また切った直後の爪は何もしていないと中々に鋭くなっている事が多くその状態で毛づくろいをすると体を傷つけてしまう事があります。
可能であれば切った後ヤスリで爪の先を整えてあげて下さい。

部屋んぽやケージ内に先が尖っている物があり、それにモルちゃんがぶつかってしまい切ってしまう事もあります。
部屋んぽ中は先が尖っている物やモルちゃんが当たると怪我をしそうなものは、あらかじめ片づけてから部屋んぽをスタートするように注意して下さい。
ケージ内では、ケージの柵やフィーダー(牧草入れ)の柵など金属製で細い部品が使われている物が傷んでいないかチェックしてあげて下さい。
柵系統の物は傷んでくると一部分だけ外れてピョンっと出てくる事がありそれがモルちゃんに当たるととても危険です。

切り傷をさせない為の対策

  • 喧嘩をさせない
    多頭飼いでモルちゃん同士が直接顔を合わせるタイミングがある時は、必ず飼い主も近くにいて万が一の事態に素早く対応できるようにしておいて下さい。
    普段仲良しだから大丈夫!と油断をせずに注意して見てあげていてください。
  • 爪切り後はヤスリで整える
    爪切りを頑張った子にはもうひと頑張りしてもらいましょう!
    切った爪を触って尖っているようならばヤスリで先を丸くしておくのがおススメです。
    切った爪を触っても特に尖っていいないようならば無理してヤスリを使わなくても大丈夫だと思います。
  • 危ない物は片づける
    部屋んぽ中やケージの中でもモルちゃんが侵入する可能性がある場所は、基本的に綺麗にしておく事を強くお勧めします。
    不必要な物が原因で体に傷を付けてしまう事は勿論で小さい物の場合は、誤飲などの危険性もあるのでモルちゃんが行く可能性がある所には余計な物を置かないようにして下さい。
  • 飼育用品は定期的に入れ替える
    年数が経ち傷んでくるとモルちゃんを傷つけてしまう可能性もあるので余裕がある時でいいので徐々に新しい物と交換する事をお勧めします。
    特にフィーダー(牧草入れ)で金属製の柵でチモシーを押さえつけるタイプの物は、モルちゃんが柵を齧る可能性があり傷みやすいのである程度の期間を決めて交換する事をお勧めしています。
    給水機も飲み口の所を触ってザラザラする・チクチクするようであればそろそろ交換時期かもしれません。
  • 嫌がらなければ服を着せる
    スキニーなど毛が薄い子は防寒対策としても使用する事が多いかと思いますが、切り傷予防としても使えます。
    頻繁に体を搔いてしまう子には、着せてあげて皮膚を守ってあげましょう。
    服はなるべく編み込みが細かく爪が引っ掛かりにくい物素材の物を選んであげるようにして下さい。
    ※頻繁に体を掻いている様子があれば皮膚病の可能性もあるので獣医さんに診て貰う事をお勧めします。

参考にさせて頂いたサイト

  • Humane society
    https://www.animalhumanesociety.org/
  • petplace
    https://www.petplace.com/
  • rspca
    https://www.rspca.org.uk/home
  • nationalzoo
    https://nationalzoo.si.edu/
  • cdc
    https://www.cdc.gov/
  • merckvetmanual
    https://www.merckvetmanual.com/