ビタミンⅭは必須栄養素‼
何故ビタミンCを摂取しないとなの?
犬や猫などを含むほとんどの哺乳類は体内でビタミンCを合成することが出来ますが。
モルモットは人間と同じで体内でビタミンCを作る事が出来ない数少ない動物の一種です。
ですので必ず体の外からビタミンCを摂取する必要があります。
その為モルモットフードとして販売されている物には必ずビタミンCが配合されています。
似たような食性でペットとしても多く飼育されているウサギは体内でビタミンCを作ることが出来るのでウサギ用のフードにはビタミンCが配合されていない物もあります。
ですので見た目や食性が似ているからとウサギ用のフードをモルモットに与えるのはNGです。
※一説では知能が高く食物の確保が巧みな動物はわざわざ体内でビタミンCを合成せずとも食物から摂取できるので体内で合成する必要が無くなったと言われています。
もしかしたら我々が知らないだけでモルモットはとんでもない知能を持っているかもしれません...
何故ビタミンCが合成出来ないの?
犬や猫などは体内でブドウ糖(グルコース)をなんやかんやして最終的にはビタミンCを合成する事が出来ます。
ですがモルモットや人間はブドウ糖(グルコース)から頑張ってビタミンCを作ろうとしてもなんやかんやの最後の方の「L-グロノラクトン酸化酵素(GLO)」の遺伝子に進化の過程で多くの突然変異が入ってしまった為に体内でビタミンCを合成できなくなりました。
他の動物は「L-グロノラクトン酸化酵素」に変異が無いのでビタミンCを合成する事が出来ます。
ごちゃごちゃと書いてますが「モルモットはビタミンCを食べて取る必要がある!」という事だけ頭に入れておいてください。
ビタミンCを合成する時のなんやかんやで誤魔化した部分はこんな感じです⇩
グルコース(ブドウ糖)➡D-グルコース-6-リン酸➡ D-グルコース-1-リン酸➡UDP-D-グルコース ➡UDP-D-グルクロン酸 ➡D-グルクロン酸-1-リン酸&X-β-D-グルクロニド➡D-グルクロン酸➡L-グロン酸➡L-グロノ-γ-ラクトン➡L-アスコルビン酸(ビタミンC)
(専門家では無いので間違ってたらごめんなさい...)
モルモットや人の場合は上記した物の最後の最後「L-グロノ-γ-ラクトン➡L-アスコルビン酸」の所の酵素「L-グロノラクトン酸化酵素(GLO)」で変異が発生しているのでビタミンCを合成出来ません。
モルモットと人はビタミンCが合成出来ない原因の酵素ですがこれが不活性化した原因はモルモットと人で違う原因があったとされています。
※上では知能が高い種が食物を巧みに摂取するのでビタミンCを作る必要が無くなったと書きましたが。
モルモットはビタミンCを合成出来なくても果物・野菜から日常的にビタミンCを豊富に摂取できる環境にあったため生存が出来たとされています。
逆を言えばビタミンCを合成する能力を失い日常的にビタミンCを摂取する事の出来ない種は淘汰されたと考えられます。
モルモットはとても運が良かったんですかね?それともあの可愛さが天まで届き神に愛されている動物なんでしょうか真相は神のみぞ知る所です...
ビタミンCを摂取しないとどうなるか
簡単に言うと病気になります。
栄養性疾患のビタミンC欠乏症という病気がありこの病気は文字の通りビタミンCが不足する事が原因でなる病気です。
ビタミンCはコラーゲンに関係するのでビタミンCが足りなくなると皮膚や血管・骨・関節に異常があらわれます。
あまり聞き馴染みのない病気かも知れませんが「壊血病」と同じだと考えればOKです。
(大航海時代に長期間寄港せず航海をする人たちの間で蔓延した病気として歴史の教科書に載ってるあれです。)
モルモット専用のご飯をあげてるから大丈夫と思っていてもペレットの保存状態が悪いとビタミンCが減ってしまい必要量摂取できていない場合もあります袋の口を開けっ放しにしたりせずペレットの管理もしっかりとするようにして下さい。
成長期の頃や妊娠中などより多くのビタミンCを必要とする時期の子にはしっかりと必要量のビタミンCがしっかりと摂取できるようにして下さい。
ビタミンC欠乏症の症状は
食欲不振・体重の減少・被毛が荒くなる・軟骨の接合部などの腫脹・歯肉や関節の出血痛み・呼吸異常・歩行障害・免疫力の低下など様々です。
呼吸の異常を発見して病院に行ったらビタミンC欠乏症だったというパターンが多いそうです。
もしビタミンC欠乏症になっても病院でしてもらえることは恐らくビタミンCの非経口投与か経口投与のどちらかもしくは両方だと思います。
日頃からビタミンCがしっかりと摂取できる環境にあれば欠乏症になりません。
ですのでペレットも古くなった物は捨てて新しい物に交換し必要ならばビタミンCのサプリメントも使うなどビタミンCを意識してあげていれば欠乏症になる事はほぼほぼ無くなります。
※ビタミンCが不足している食事が10~15日続くとビタミンC欠乏症が発生する可能性があります。
必要なビタミンCの量
健康な大人のモルモットが必要とするビタミンCは1日あたり約10~20㎎です。
成長期・妊娠中・病気などの場合は1日あたり約30~50㎎必要 だと言われています。
(モルモットの体重1㎏だと仮定した場合の必要な量です)
足りないとビタミンC欠乏症になりますが与えすぎは問題ないです。
必要量以上のビタミンCは吸収されずにおしっこと一緒に出ていくので「ビタミンCサプリ間違えて多くあげちゃった!」となってもパニックになる必要はありません安心して下さい。
ただし度を過ぎた量を与え続けるのは問題です。
サプリメントを与える場合しっかりとパッケージに書いてあるあげ方で量を守ってあげるようにして下さい。
モルモット用ビタミンCサプリ
モルモットや小動物用にビタミンCサプリが色々と売られています。
簡単な説明ですがいくつか紹介をしておきます。
固形タイプ
タブレット状になったものです。
毎日定期的に決まった量を手軽にあげれるのが良いです。
ただし中にはタブレットを食べてくれない子もいるのでちゃんと食べてくれるかよく観察してちゃんと食べているかどうか確認して下さい。
液体タイプ
どうしても固形タイプの物を食べてくれない場合や固形タイプの物をしっかりと食べてくれてるかどうか不安な時は液体タイプを使いましょう。
液体タイプは飲み水に混ぜて与えるのでほぼ100%の確率でビタミンCを摂取できます。
ただし多く入れすぎると水が苦くなってしまいモルモットが水をあまり飲みたがらなくなってしまうのでパッケージに記載されている規定量を守って入れてあげて下さい。
※管理人は確実にビタミンCを摂取して欲しいので液体タイプの物を使用しています。
おやつ?タイプ
固形になってはいるんですがチモシークッキーのような見た目をしています。
タブレット状の物は食べてくれなくてもこれは食べてくれるという子が多いです。
管理人の家でも使ってみましたがタブレット状の物を食べない子でもこれならば問題なく食べてました。