モルモットの多頭飼育メリット・デメリット
モルモットの多頭飼育って何?
多頭飼育とは1匹ではなく複数のモルちゃんを同時期に飼育する事です。
簡単に言えば2匹以上飼っていれば何匹飼育していようとも多頭飼育という言葉でまとめる事が出来ます。
同じケージ内で飼育していなくても複数のモルちゃんを飼育していれば多頭飼育と言えます。
逆に1匹だけの飼育は単頭飼育と言います。
モルモットの多頭飼育はメリットもデメリットもある事です。
もし頭数を増やそうかな?と考えている場合はメリットとデメリットの両方をよく考えてからお迎えをするようにして下さい。
モルモットの多頭飼育はしていいの?
海外(スイスなどヨーロッパの国々)では社交性の高い動物は精神的な安定を考慮していつも同じ種の仲間と一緒に暮らすことが求められるのでそういった生き物を単独で飼育する事を禁止する法律があります。
そしてその法律の適用される動物の一種がモルモットです。
日本ではありませんが一国が法律で単独飼育を禁止する程ですので多頭飼育はむしろ可能であれば日本でもしてあげた方がモルモットには良いのかもしれません。
「じゃあ多頭飼育してあげないといけない!」となる前に多頭飼育についてよく考えて下さい。
相性によっては同じケージ内で仲良く過ごしてくれる事もあります。もちろん可能であればこれが理想です。
ですが生き物なので相性が悪い場合は同じケージでの飼育は出来ない事もあると理解しておいて下さい。
その場合無理に同じケージで飼育するとかえって余計なストレスが掛かりモルちゃんにとって良くない環境になります。
オス・メスのペアでの飼育は下にも書いておきますが繁殖の可能性が非常に高いので元々繁殖を計画している場合以外は避けるようにしましょう。
モルモットの多頭飼育はメリットもあればデメリットもある事です。
現在日本では単独飼育をしていても飼い主がしっかりと責任を持ってお世話をしていれば特に罰せられることはありません。
今いるモルちゃんの為になるのか・飼い主の負担が増えても大丈夫なのかよく考えてから始めるようにして下さい。
モルモットの多頭飼育のメリット
多頭飼育でのモルちゃんを飼育する事のメリットのいくつかを紹介していきます。
ここに紹介すること以外でもメリットはあるかと思いますが簡単に思いつく事を書いておきます。
とにかく可愛い
1匹でポツンとしているだけでも可愛いの主張が激しいモルモットが何匹か集まるとそりゃもうとんでもないです。
可愛さの暴力です。
同じチモシーを端から食べ合うポッキーゲームみたいな事をさせた日にはもうスマホの容量がいくらあっても足りません。
仲が良ければ同じ時間に部屋んぽに出してあげると「プイプイプイ」おしゃべりして秘密の会話を楽しんだりもします。
同じモルモットでも違いがあったりそれぞれの個性を見たりできるので飽きる事は無く油断すると一日が一瞬で過ぎ去ってしまいます。
競い合う
管理人宅では現在複数のモル達と暮らしていますが1匹が闘病中です。
病気が判明して最初の頃は落ち着いた環境の方が良いかと思い少しの間他のモルが近くに行かないようにしていましたが結果は逆効果でした。
日に日に自分でご飯を食べる量が減り強制給餌でもらう物しか食べなくなり体重も落ちてしまいました。
そんな時試しに他のモルをけしかけてご飯を横から奪わせてみると今まで自分からは食べようとしなかったのに「負けてたまるか!」と言わんばかりに食べ始めてくれました。
それからはケージを隣り合わせにして部屋んぽ中などお互いの顔が見える状況にして2年近く経過していますが体重の減少も極端な物ではなくなり部屋んぽも元気に走り回るので良い結果だと言えます。
※管理人宅の負けん気の強いモルに有効な方法であり他のモルちゃんに効果があるかは不明です。
寂しさ軽減
モルモットは本来群れで生活をしている生き物なので他の仲間がいる環境の方が自然に近い姿です。
海外ではモルモットを単頭飼育を法律で禁止している国もあるくらい寂しがり屋だと言われています。
お留守番の時間が長い子は留守番中1匹だと暇を持て余すかもしれませんがお友達がいればその暇な時間にコミュニケーションをとることが出来ます。
※寂しくて死んでしまう子は居ないので今飼育している子が可哀そうだからと無理に多頭飼育をしなくても大丈夫です。
モルモットの多頭飼育のデメリット
モルモットの多頭飼育の際に最も注意するべきは繁殖の可能性があるという事です。
元々計画していた繁殖以外は里親探しや生まれた子のお世話などとても大変です。
モルモットがどういう生き物で何故多頭飼育をしたいのかよく考えてデメリットを受け入れる覚悟を決めてから多頭飼育を開始しましょう。
メリットと同じくここに紹介すること以外でもデメリットはあるかと思いますが簡単に思いつく事を書いておきます。
繁殖の可能性がある
多頭飼育をする時にオス・メスのペアで飼育をして特に何も対策をしていない場合ほぼ100%増えます。
ベビモルの可愛さは天を貫く勢いですがその子の面倒を最後までしっかりと見れるのか。
もし里親に出すのであってもしっかりと面倒を見てくれる人を探すことが出来るのか。
新しい命が生まれてからは考える事が山積みです。
自分の家で最後までしっかりと面倒を見るつもりがあって元から繁殖をさせたい場合以外はオス・メスのペアでの飼育はやめた方が良いです。
※避妊・去勢手術を受けさせることも可能ですが手術のリスクも高いのでなるべくなら番での飼育は避ける方が無難です。
頭数分の費用が掛かる
当たり前のことですが飼育頭数が増えれば増えるほど出費も増えます。
新しくお迎えした子が病気や怪我をすればその分治療費も掛かります。
当たり前のようですがお世話(掃除・給餌・体調チェックetc...)をする時間も増えます。
新しくモルちゃんをお迎えする際は今いる子は勿論これから飼育するモルちゃん含め全員に適切な飼育・治療が出来るお世話をする時間と経済的な余裕があるかどうかよく考えてからお迎えをするようにして下さい。
※モルちゃんが病気になったり怪我をしたら結構な金額の治療費(管理人宅の1回での過去最高治療費は20万円でした。これにその後の通院費などがプラスされます。)が必要になります。
喧嘩の可能性がある
基本温厚な性格をしているモルちゃんですがモル同士だと喧嘩をする事もあります。
特にオス同士の組み合わせの場合はメス同士の組み合わせに比べて喧嘩をしやすいです。
喧嘩に気付いてすぐに飼い主が止められれば良いですが飼い主の留守中などに喧嘩をすると大変です。
※管理人宅は全員オスですが皆で仲良く何て事は夢物語です...
部屋んぽ中もケージの柵を挟んで喧嘩を売る何て事は日常茶飯事です。
唯一食べ物がある時だけは休戦らしくお互いに食べる事に夢中になります。
いたずらも頭数分増える!
「プイプイプイプイ」「プップイップップ」など人間には理解できない高次元の会話をしているモルちゃんです。
多頭飼育をしている時は誰かが新しいいたずらを発見すると不思議と他の子も真似をしていたずらが伝播していきます。
もしかしたら「プイプイップップ」の中にいたずらの方法やかじれる場所を伝える暗号が隠されているかもしれません。
※本当は恐らく別の個体の匂いがする方に行ったら齧った痕跡があったので自分も齧ってみたくなるといった所だと思います。
モルモットの多頭飼育をする時の注意点!
ケージは飼育頭数分用意しておく
モルちゃん同士の仲がいくら良くても何だかんだで別々のケージで飼育をしなければならないタイミングはあります。
病気や怪我の場合他のモルに病気がうつる事を避ける為・怪我をしたモルに無理な動きをさせない為に別々のケージでの飼育が必要になる事があります。
そもそも先住モルがいる所に新しくモルちゃんをお迎えした時はいきなり同じケージに入れるのではなく最初は別々のケージで飼育をするので飼育頭数分のケージが必要です。
またお迎えした子と先住モルの仲がよろしく無ければ別々のケージでの飼育になるのでやはり頭数分のケージが必要になります。
喧嘩は見つけ次第仲裁
そこまで仲が悪く無くても些細なことがきっかけでモルちゃん同士で喧嘩をしてしまう事はあります。
部屋んぽ中など「グルグル」と鳴き声が聞こえてきたら取っ組み合いの喧嘩になる前に早めに仲裁してあげましょう。
いつも「グルグル」鳴いてお互いに威嚇してるだけで取っ組み合い何て一度も無いという場合でも油断せず見つけ次第仲裁してあげましょう。
取っ組み合いの喧嘩になると引き離すのも一苦労ですし何よりモルちゃんが怪我をしてしまう可能性があります。
本来しなくてもいい怪我で病院に行ったりしてモルちゃんにストレスが掛かってしまうので喧嘩は見つけ次第止めてあげて下さい。
一見すると喧嘩や威嚇をしているように見えて遊んでいるだけの場合もありますが慣れてくるまでそれが遊びなのか喧嘩なのか判断しづらいので心配な場合は怪我をする前に止めてしまうorすぐに引き離せるように準備をしておいて下さい。
※喧嘩の時に片方が一方的に攻められている時は明確な力関係が出来てしまっているのでやられている方の子は強くストレスを感じています。
そんな時は仲がよさそうに見えてもケージを別々にして飼育をする必要があります。
まずは1匹から
将来的に多頭飼育をするという事が確定していても最初は1匹から飼育を始めてモルちゃんの飼育に慣れましょう。
まずは1匹から飼育をしてモルちゃんのお世話や体調の変化などが分かるようになってから多頭飼育を始めるのが良いです。
モルを始めて飼育するという方が初っ端から何匹ものモル達のお世話をするのは結構苦労するかと思います。
お世話に慣れていなければモルちゃん達にも余計なストレスが掛かってしまう可能性があります。
多頭飼育を始めるのはまず1匹のモルちゃんのお世話・健康チェックなど日常で必要なことが出来るようになってからです。
音量UP!!
ご飯が欲し時に「プーーーーーーイ‼」と大音量でお知らせしてくれる事はもちろん他にも要求があるたびに大きな音で知らせてくれる事があるのがモルちゃんです。
頭数が増えると「あっちで鳴いている!こっちも負けてらんねぇぜ!」と無駄な負けん気を出してサイレンが連鎖して中々に賑やかになります。
壁の薄い集合住宅ならば苦情が来てもおかしくないくらいの音量が出るので注意が必要です。
※みんなでプーーーイプーーーイと鳴くのを聞いてどの声が誰の声かを大まかに当てれるようになればあなたがモルモットマスターに一歩近づいた証拠です。
感染症の時は即座に隔離
同じケージ内で複数のモルちゃんを飼育している時に万が一感染症が発生した場合はなるべく早く隔離して他の子に病気が拡がるのを防ぐ必要があります。
感染症が疑わしい状況であっても少しでもその気配がしたら感染が疑わしい子を隔離をしてからモルちゃん全員を病院へ連れて行き診て貰いましょう。
一匹だけ病気っぽいけど他の子は元気いっぱい!という場合でも同じケージで飼育をしていた場合は念のためそのケージで飼育していた子全員診て貰う事をお勧めします。
同じケージでの飼育をする場合は全てをサイズアップ!
先住モルがいる所に新たにお迎えをして仲も良さそうだから一緒のケージで過ごしてもらおう!
こういった場合はケージは勿論他の飼育用品も2匹分の容量が必要です。
特に水・ご飯は頭数分しっかりと用意しておかないと強い方の個体が優先的に飲み食いしてもう一方の子が食べれない・飲めない何て事になりかねません。
同じケージでの飼育は喧嘩の可能性や力の劣る方に無理を強いる可能性があるのでモルちゃんんの達の様子をよく見るようにして
ストレスが掛かっていないかよく観察してゆっくりと挑戦するようにして下さい。
同じケージでの飼育に問題があれば即座に別々のケージでの飼育が出来るよう準備をしておいて下さい。
先輩優先
基本的に新しくモルちゃんをお迎えしても先住モルちゃんのお世話を先にやってから新しいモルちゃんのお世話という順番でやってあげて下さい。
新しく来た子のお世話を優先していると自分のテリトリーや飼い主を取られてしまうと感じる子も少なくないです。
新しく来た子ばかり優先してお世話をすると先住の子はプンスカプンプン!になり飼い主にも新しく来た子にも攻撃的になってしまう事があります。
そんな複雑な感情の持ち主モルちゃんの為にも先住の子から優先して「もちろんおめぇちゃんも可愛いよ~」と愛情を伝えてお世話をしてあげて下さい。